中山テック 代表の中山です。
「仕事を振る」ことの難しさと対策(前編)では5w1hを意識して仕事に取り組むという
非常に簡単なお話で終わってしまいました。
後編では具体的にどうすれば良いのかを話していきたいと思います。
タスクの見える化を行うことがまず一番のお仕事になります。
管理職=仕事の一連の流れを把握しているということが前提ですが
日が浅い管理者は上司と確認しながら見える化を行いましょう。
それでは5w1hを意識した見える化のお話をしていきましょう。
※我々の業界を例に取ってお話したいと思います
工程の洗い出し
システム開発であればまず工程を洗い出します。
要件把握、調査~納品まで、現場にもよりますが10工程前後はあると思います。
5w1hの考え方としては
■工程は何があるのか・・・what
■何故この工程があるのか・・・why
と言った所ですが、whyについては「この工程はすっ飛ばしても良いのでは」という事があります。
臨機応変に対応することが求められます。
工程別作業の洗い出し
続いては各工程でどのような作業が発生するのかを洗い出します。
我々の業界では「成果物」を対象に洗い出していきます。
■要件定義・・・要件定義書と不随する別紙としての資料等
■基本設計・・・基本設計書、IF定義書、DB設計といった通信関連の定義書等
■詳細設計・・・詳細設計書、クラス図、ER図等
■製造・・・・・ソースファイルや定義ファイル等
といった成果物単位でタスクを洗い出すと非常に解りやすいです。
やっていく内に便利ツールを作る必要が出てくることもあるので
その辺も見越して作成するとより精度が上がります。
5w1hの考え方としては
■何の作業(成果物)があるのか・・・what
■どのシステムが対象か・・・where
他にも代表が昔やっていた保険の営業にも応用ができます。
当然ですが、まずはアポ取りという工程から始まるのでその洗い出し。
アポ取りでは電話なのか対面なのか、見込み客なら資料説明や入ろうという気持ちを高める営業といったことがあります。
当然、何もメモしないで進めていればその日に何をすべきかが不明となるため、営業版WBSもあるといいと思います。
重みづけ
工数計算時のFP法でよく聞く言葉ではありますが、ここでは「難易度」と思って頂ければと思います。
S、A、B、C、Dから超難、難、普通などこれは自由でいいと思います。
これを行う理由は作業がどこまでの難易度で、メンバーのスキルによって適切な作業内容を振るためです。
5w1hの考え方としては
■何の作業(成果物)を振るのか・・・what
■誰に振るのか・・・who
期間
各作業の難易度が分かった所ででどれぐらいの期間で仕上げるかを考えます。
もちろん、メンバーのスキル×難易度でスケジュールを割り出します(これが難しい)
大抵は納期から逆算して各工程・作業のバランスを見ます。
例えば、納期まで3か月として、設計が時間掛からないが
験工程で時間が掛かれば試験の方の工数の比率が高くなります。
5w1hの考え方としては
■何の作業(成果物)をいつまでにやるのか・・・what、when
■誰が何をいつまでにどのように進めるのか・・・who、what、when、how
根拠
大抵スケジュール通りには進まないのですが
上司から何故このスケジュールにしたのかを説明することがあります。
細分化してタスクとスケジュールを出したのは理由があるからであり
説明できないと適当な仕事をしたとみなされます。
5w1hの考え方としては
■この管理表は何故どのような考えで作成したのか・・・why、how
まとめ
5w1hを基にして作業の洗い出しについてお話してきましたが
ルーティーンになると様々な状況に応用が可能です。
曖昧な状態で人が入っても、作業者としては自分は何をしているのだろう
といった気持になる可能性があります。
見える化のための細分化、スタートからゴールの道筋を明確にすることで
皆が気持ちよく仕事出来ると思うので是非実践してみてください。